獣医保健看護学科は、
獣医療・疾病診断の補助・支援をする
高度な専門職を育成します


神谷 新司
獣医保健看護学科長
神谷 新司(かみや しんじ)

近年、急激に進展する獣医療や疾病診断技術の多様化と高度化には目を見はるものがあります。すなわち、診療対象動物の多様化、産業動物と伴侶動物における診療指向の2極化、クライアントに対するインフォームド・コンセントの重要性と診療ニーズの多様化、動物疾病の多様化、ならびに麻薬犬、救助犬、警察犬等の社会的必要性、人獣共通感染症の多発、盲導犬、聴導犬や介助犬など人体器官代替動物の需要増、安全な食用産業動物の生産と管理、動物愛護及び福祉運動の普遍化、学校飼育動物への獣医療の関与、等々に示されるとおりです。

このような、複雑多岐に変容する獣医療ならびに疾病診断の最前線において、獣医学(療)教育の高度化や倫理性の涵養は当然ですが、それと同時に、獣医療を補助・支援する高度な専門職(技術者)の要請を求める声は、日増しに強くなってきています。その社会的要請ならびに問題解決に応えるため、本学では平成17年度より獣医学部に、高度な獣医保健ならびに看護専門職の養成育成を目的とする4年制の「獣医保健看護学科」を設置いたしました。

ここでは、国際化の傾向を強めつつある獣医学および獣医療の補助者として有意な人材の育成はもとより、野生動物の管理・地球環境の保全に高度な知識を有する人材、人獣共通感染症を理解し、動物衛生ならびに公衆衛生活動に貢献できる人材、動物介在療法ならびに介助動物の生産等に寄与できる人材、動物の愛護及び管理に関する法律に定める動物愛護担当職員および動物愛護推進員に相応しい人材等々、動物に関する様々な分野におけるスペシャリストの育成をめざします。