担当教員：湯本典夫 教授山本昌美 講師
病態病理学分野は、病理形態学及び分子病理学的手法を用いて得られる情報をもとに疾病の原因や発症の仕組み及び生体の応答を探索する研究分野です。病態の本質をヒトと動物の共通性や特異性の比較を含め形態から学ぶことは、基礎、臨床を問わず、様々な分野において基本となるものです。スタートは病理形態学ですが、病理形態から遺伝子解析などの分子病理学的技術の習得も含め、腫瘍や感染症に関するテーマに取り組んでいます。
●研究テーマ
- リンパ腫を含むリンパ増殖性疾患の細胞形質と遺伝子発現の解析
- 胃癌、大腸癌に関する発癌促進･抑制因子の検索及び遺伝子変異の解析
- 確定診断の困難な腫瘍の同定と組織発生の解明
- 抗腫瘍免疫療法における腫瘍細胞の形質変異の機序
- 形態学的に確認できない感染要因の分子病理診断法の確立
- 生検組織や剖検組織を用いた外科病理学的診断能力の育成と診断技術の習得
これらの研究成果はヒト及び動物の医療に還元され、特に腫瘍の診断と治療に貢献します。当分野では病理の基礎的技術と知識、外科病理学的診断能力の習得をめざした教育および指導を行っており、培った技術や知識は臨床看護学領域や試験・研究機関の研究・技術者として活躍するために役立ちます。